AFKして荒城へ。

 静かな部屋でキーボードを毎日叩いている。聞こえるのはエアコンと冷蔵庫の駆動音とキーボードのタイプ音くらいのものだが、頭の中は不安と焦燥で騒がしい。この頃こういった調子が続いていて、定期的なAFK(Away From Keyboard)も必要なのだということを再認識した。そこで、学校の勉強に関わるものや事務的な仕事は平日のうちに行い、土日はタスクを離れて休息をとる日として、切り分けることにした。
 また、こうしたことを取り決めたタイミングで良い本が手元に回ってきた。いろは出版から出ている「365日 九州・沖縄 絶景の旅」である。
 夏休み期間中に非常に落ち込んでいた僕を元気付けようとして母親が送ってくれた本。九州各地の絶景スポットを解説とともに365スポット紹介している。各ページには臨場感たっぷりに撮影された画像とともにそのスポットについての端的な紹介がなされている。その気になれば行ける距離にこんなにも多くの観光スポットが存在していたということに驚かされた。そして、これをきっかけに行ける距離にある観光スポットを調べ始めた。
 かくして、毎週はできる限りAFKをして、外出することにしたのである。
 本日は大分県豊後竹田市。瀧廉太郎ゆかりの地として有名なこの町である。交通手段は電車。大分駅から豊後竹田駅までの普通列車が出ているのでそれに乗る。
 瓦を張った駅舎は崖を背景にして、荘厳な佇まい。駅舎の前には橋がかかっていて、その下には稲葉川が流れる。