執筆ツールを乗り換えた

  文章を書くためのツールを乗り換えた話。これまではLibreOffice Writerを使って文章を生産してきたが、どうにも不都合な点があって乗り換えを検討する必要が出てきた。

 問題というのは、書いている字数がだいたい5000字あたりを超えてきたあたりで、突然動作が重くなるという不具合のことで、それこそカーソル移動すらカクつくレベルで重くなる。そのため、長い文章を書くためには1ファイルが5000字以内になるように、ファイルを分割する必要がある。しかし、そもそもLibreOffice Writerの起動は速いとは言えないし(ワープロソフトにしてはかなり速いと思うが)、タブで複数ファイルを1ウィンドウで開くといったこともできないので何枚もウィンドウを開くことになる。加えて、ソフト自体の機能としてはファイル同士の関係性を整理できないのもネックである。ターミナルとの連結性も高くないので、ファイル管理のためにターミナルとWriterを行ったり来たりすることになる。
 以上より、LibreOffice Writerは僕には合わなかった。そして、上のような問題を解決しているツールをいろいろ検討し結果、Evernoteは良い選択肢となった。
 Evernoteは文章を分割しても、ノートごとに扱ったりタグを割り付けたりして、文章の関係性を整理できる。Evernoteの1ページがどの程度の長さまで快適に扱えるかは今の所不明だが、ファイル分割機能の優位性によって他のツールよりもよく見えた。 
 また、Web上で使えて環境に依存しない点もポイントだろう。WebのUIは使いやすいと思う。どうしてもLinux上で使いたいときには、NixNote2のようなEvernoteクライアントを使えば良い。(しかし文章を書くという点で、NixNote2はあまり使いやすいソフトではない。カーソルの点滅が消えたり、文末に空白行を入れられなかったり)
 あえてEvernoteの問題点を挙げるとすれば、大きなアップロード容量や高度な機能を使うために、有料会員になる必要があるという点、加えて支払い方法がクレジットカードとPayPal限定という点があるだろう。前者については、僕のような基本的にテキストしか生産しない人間にはたいした問題にならない。文章だけ生産して60MBに達したならば、それはそれでむしろ喜ぶべきことかもしれない。(一ヶ月の間にこんなに文章を書いているなんて、なんて自分は生産的なんだろうか!!)後者はなんとか解決してほしい問題ではある。クレジットカードを持ってない人もたくさんいるだろうし、宗教上の理由でPayPal使いたくない人もいるだろう。Web Moneyとかもっと手軽な決算手段が用意されていれば良いのに。
 というように、執筆ツールをLibreOffice WriterからEvernoteに乗り換えた。今後はこれを使っていこう。
 一応、他に検討した乗り換え先として以下のようなものがあるので、参考程度に示しておく。
 MS Wordを使うことも検討した。しかし、これはそもそも有料ソフトだし、Linuxで動かすならWineを噛ませる必要があるし、機能という観点で見てもLibreOffice Writerと大差ないので、あまり魅力的に映らなかった。
 普段使っているテキストエディタを頑張って使うことも考えたが、言うまでもなくvimは日本語との相性が悪い。日本語に切り替えた状態だと、コマンドが打てないどころかカーソル移動すらできない。解決策として、そういった問題を解決するプラグインを入れるという手があるが、僕はプラグイン入れてまで日本語使うくらいなら、最初から日本語をまともに使えるソフトを使ったほうが良いという考えなので却下。
 あるいは、モーダブルですらない普通のテキストエディタを使うということも考えたが、僕の思う”普通のテキストエディタ”というのがどのソフトなのかわからなかったので、宙に浮く感じのアイデアとなった。それっぽいのでも、文章の折返し機能がなかったりするし、かといってvs codeとかsublime textとか有名所はあきらかに文章を書くという目的に対しては高機能すぎる。(高機能な分には良いのだが、そのせいで重くなってる)
 余談だが、僕の友人のSOSHI君はちょっとしたメモ書きからレポートに至るまで、日常で発生するあらゆる書き物をWord上で行っているようだ。彼のように一つのツールを使い込んで、いろいろな用途をそこに集めるというのも、正しいアプローチ一つであろう。

追記(2021/12/25) --> ネットにつないでログインするのが面倒なので、結局今はgeditで編集しています。