両面があるということ

週末に西都原古墳群に行った。この際西都原考古博物館に寄ってきた。この博物館では、西都原古墳群の古墳の形態や、西都原古墳群から発掘された物をベースにしてわかることをについて、一般向けにわかりやすく展示している。縄文時代から弥生時代、古墳時代が対象のようで、その時代に使われていた矢尻、包丁、釣り針、鉄器、土器などが多い。

この博物館は、展示されている発掘品もそうなのだが、発掘品から何が読み取れるかということ押し出している点が面白いと思う。

弥生時代というと農耕のイメージがあるが、農耕文化の伝播にも地域差があったようで、弥生時代においても旧来の生活を維持し続けた文化もあるということらしい。それについて、博物館では、どの文化が優れているというわけではなく、それぞれに意味があるのだというふうに説明している。まぁ確かに考えてみれば優劣というのは、ある価値観(大抵は文化や主義)があって初めて生じてくるものではある。弥生時代あたりでいえば、農耕文化を取り入れている地域のほうがより安定的で文化的であるわけで、それは文化的に優れているような気がする。ただ、一方で、自然との共生を美とするような価値観で考えてみると、自然破壊を行なって発展していく農耕文化というものは必ずしもいいものではないかもしれない。物事は両面あるということで、多面的に考えてみることが大切だということだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。