最強のふたり



映画を見ると、自分の感性や知見が広まる。それが自分の行動や思考に影響を及ぼすようになる。僕は大学1,2年生の頃に映像学を履修していた。その際にお世話になった教授は映画が大好きで、彼の感性や視座はとても面白かった。どうやら学生の頃に、映画を一日一本見ていた生活が土台となっているらしい。いや、どんだけ暇なんだよ、、と思ったが、映画やゲーム、漫画、アニメなどを好む人の作り出すものがおもしろい事は間違いない。
ということで、僕も一日一本映画を見よう!!!
とはなりません。そんなに余裕ないので。
しかし、大学生のモラトリアム期間の内にたくさんの作品に触れてみたい。という気持ちはある。
ということで、今週は『映画で感性育てよう期間』とします。もし、この文章を読んでいる人いたら強制参加となるので頑張ろうね。

8月31日。19時5分から大分県の映画館で『ポケットモンスターディアルガVSパルキアVSダークライ』という神映画が上映される。僕はそれを見に行くべくリュックサックにタオルとカッパを詰め込んでバイクに跨った。片道50分はかかるとして18時には家を出た。映画館でこの映画を見てから10年以上経っており、正直憶えていない。そんな映画を映画館で再び見れる喜びに包まれ僕はアクセルを回す。
18時20分。雲行きが怪しい。天気予報では20時頃からが怪しいので帰り道はカッパを着る予定だ。流石にまだ雨は降らないだろう。そんな僕の期待を後目に太陽は雲に隠れる。
ポツッ、、ポツッ、、、ヘルメットのシールドが音を立てる。
立ち所にあたりは水たまりにつつまれる。とっさの雨に僕の頭は働かず、この雨もすぐに止んで映画館に着く頃には服も乾いているだろう。そんな期待をしていた。しかし、それを否定するかのように、隣のトラックは水たまりの水を僕の全身に浴びせて走っていった。
絶望の中、僕はUターンをして家に帰った。ただ、雨に濡れて洗濯物が増え、バイクも拭いてあげないといけない。仕事が増えただけ。僕は何をしに行ったんだろう。この悔しさを何にぶつけてやればいいのだ。風呂に入り、洗濯物を干し、一旦落ち着くと同時に
ぐぅぅぅぅ、、、腹が鳴る。よし、こんなときは暴飲暴食に限る。僕はコスモスに行き、食料とアイス、飲み物を買った。合計2000円。映画館でポップコーンとコーラを食べ、電車で帰ったら2000円は超える。そう考えると、無性に映画が見たくなった。

こんなときに大衆向けの商業臭ぷんぷんな駄作を見ると、更にむなしくなる。評価の高い、名作間違い無しの映画を見るに限る。大学1年生のインターネットも繋がっていない、友達も少ない時はよく隣町のTSUTAYAまで自転車を漕いて映画を借りたものだ。その時におすすめコーナーでよく目にした映画『最強のふたり』を見てみようと思う。

舞台はパリ。過去の事故が原因で首から下が動かない大富豪で白人のフィリップ。彼のもとには多くの人間が介護人の仕事とお金を求めてやってくる。そんな中、失業手当をもらうためわざと不合格の印をもらいに黒人のドリスがやってきた。彼はフィリップに対し身体的特徴を皮肉ったブラックジョークを言う。しかし、彼には悪意や同情の意はなく、素のままの感情でフィリップとのコミュニケーションを取る。そんなドリスの態度を気に入るフィリップは彼に一ヶ月の試用期間を与える。最初こそ介護の知識や技術がなく、嫌々仕事をしていたドリスだが、フィリップとの日々を過ごす内にお互いが信頼し合う様になり、堅い気質のフィリップはドリスに心を許すようになる。(ドリスがフィリップに大麻を吸わせて気分が良くなって話が弾むシーンがあったため、きっかけは大麻が少し噛んでいるが...)
一人の大人として成熟していて堅い性格と思っていたフィリップは、実は身体障がいという特徴から自分に対して自信を失っていたこと。しかし、そんなフィリップに面と向き合い、適当な性格と思わせて実はフィリップの幸せを考えて行動をするドリス。仕事にも就かず、家族に迷惑や心配をかけていたが、実は優しい心を持っていたドリス。それをフィリップが見つけて成長させる。こんな互いに似ても似つかない二人の人間ドラマがバランスよく描かれていて、かつ、ブラックジョークなどの笑いも織り交ぜてあり、全体としてテンポよく進み、気づいたら夢中になって見入っていた映画だった。

今回の感想は、導入が長すぎて映画の感想を書く頃には、正直飽きていました。
映画の感想を書こうと思ってタイピングを始めるが、脱線やそれまでの経路が長すぎてゴールまでたどり着かないことがよくある僕が、最後まで書き終えたことを称賛していただきたい。
というか、ここまで読んでくれたあなたは正直かなりの変わり者だと思う。ありがとう。
次から映画の感想を書くときはもっと短い文章で、映画の感想以外や導入部は短くするので安心してください。

3 件のコメント:

HoriK さんのコメント...

長ぇな、と思いながら最後まで読んだのに変人呼ばわりかよw
ポケモン映画もずいぶん見てないですが、それにしたって、チャンピオンロードで水をかけられたくらいで帰宅するなんて、君もまだまだですね。
あと、わけのわからないキャンペーンを突然実施するのはやめましょう。

なすし さんのコメント...

臨海産業道路をチャンピオンロードと呼ぶとは。さては貴様かなりの変人だな。だが、いいセンスだ。
キャンペーンの退会費頂きます。

HoriK さんのコメント...

消費者庁に報告させていただきます

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。