オンイヤーヘッドセット探しの旅

  ヘッドセットにはオーバーイヤーのものとオンイヤーのものとがある(今回は開放型と密閉型の比較は行わない)。オーバーイヤーヘッドセットは耳全体を追うような大型のヘッドセットである。対してオンイヤーヘッドセットは耳の上に乗せるタイプのヘッドセットである。

 個人的には、圧倒的にオンイヤーヘッドセット派で、音質よりも装着感をこだわりたいタイプである。ただ、オンイヤーヘッドセットはオフィス向けで開発される傾向があり、大手オーディオメーカによる開発が少ない。また、それを好んで使うユーザもあまりいないためかレビューが少なく、どれを選んだらよいかわかりにくい。僕自身も、自分の理想を求めて、いくつかオンイヤーヘッドセットを切り替えてきている経緯がある。今回はそれを紹介していく、ただの自己満足企画である。

1. Logicool H540r

 Logicoolのヘッドセット。価格は3500円位。地方の家電量販店で購入したので、実際はもっと取られた。
 このヘッドセットは軽量で、クッションも厚めで装着感が良かった。音質は、会話用途では、スピーカーもマイクも十分な性能がある。音質にこだわりがあるとかでなければ、音楽聞いたり、映画見たり、といった用途でも快適に使用できる。マイクも使わないときは、フレームと耳あて部分の隙間に収納できて、スマート。
 ボタン類は右側面にまとまっていて、ここから音量調節とマイクミュートができる。マイクミュートボタンを押すとケーブルについているLEDが点灯するので、ここから現在のマイクの状態を確認できる。ボタン類は、位置が覚えやすく、ボタン自体も大型なので使いやすかった。
 残念だったのは、ケーブルと、マイク接続部の剛性の2点。
 このヘッドセットはご覧の通り有線のヘッドセットで、加えて、かなり太めのケーブルがつながっている。当然ケーブルにはそこそこ重量があり、かつ、柔軟性も悪いので、動くときにケーブルに引っ張られるような感覚がある。これが非常に不愉快で、せっかくの装着性もケーブルの性質のせいでかなり損なわれている。残念。
 そしてマイク接合部については、致命的であって、これが買い替えの決定打となった。パーツとパーツの間にマイクを収納するという設計上、剛性を確保するのが難しかったのだろうか、ある時点からマイクがカタカタと音を立てるようになった。そして、異音がなっているのがマイクであるので通話にも変な音が乗ってしまう。
 結果的に、以上の残念ポイントのため、買い替えとなった。

2. Sennheiser SC60

 Logicoolの次のたどり着いたのが、SenheiserのSC60。価格は6000円程度。機能面から考えるとやや強気な価格設定である。USのAmazonを見ると48$で出店している店があるので、輸入の過程で若干値段が上がっている可能性があるな。
 このヘッドセットの特徴は圧倒的な軽さである。つけてることを忘れられるくらい軽いので、これはある意味究極の装着感があると言ってもいいかもしれない。音質も、会話用途であれば十分な品質である。マイクの品質が想定以上で驚いた。スピーカーも音楽を聞いたりしても特段品質が悪いとは思わなかった。
 コントローラはケーブルの途中にくっついている形で、音量の調節とミュート、着信への応答が行える。ただ、当方がLinuxユーザのためかデバイスドライバがこの機能に対応しておらず、実際に利用可能だったのは音量調節だけだった。自分でドライバ書けば有効化することもできると考えるが、正直マイクミュートも着信応答も使わないので大して気にならなかった。音量調節も3段階程度でしか機能しないが、これも大して気にならなかった。
 このヘッドセットの残念ポイントを探すのは難しい。ずっと机に座って利用する場合であれば、わりと完璧に近いヘッドセットだった。有線であることをデメリットと捉えるか次第、みたいなところはある。

3. Anker PowerConf H700

 とはいえ、時代はやっぱり無線だよね!!ということでたどり着きましたのはAnkerのPowerConf H700である。価格は12000円くらいなので、ちょっとした高級品だ。このヘッドセットは信じられないくらい素晴らしい。
 まずは装着感だが、これはかなり良い。クッションの厚みがある上に、耳あての可動域が広いので頭の形にフィットしてくれる。それからノイズキャンセリング機能がなかなか優秀である。エアコンや、室外のノイズ、キータイプ音などのノイズがかなり低減される。作業用BGMを流せば、もう外音は聞こえない。ただし、インターホンとか着信にも気づかないことが増えたので、誰かの来訪や着信が予期される場合は外音取り込みモードを使っている。品質に関して、スピーカーの音質は十分だが、ややオフィス向けな感がある。マイクの品質は、ここで紹介している3つのヘッドセットの中では一番良い。会話用途、音声記録の用途であれば、これですべて事足りる。あと無線、これが素晴らしい。理由は言わずもがなだろう。さようなら、ケーブル。充電は24時間持つらしいので夜間に充電しておけば、日中に充電ケーブルを使う必要はまず発生しない。無線を使う方法は2通りあって、1つはUSBの無線子機を使った通信、2つ目はBluetoothを利用した通信である。まぁデスクトップ用途であれば無線子機を使ったほうが遅延を抑えれれるので、こっちが良いだろう。Bluetoothはスマホとかで利用する場合に便利かもしれない。
 操作系統は、右と左にそれぞれある。右側はマイクがある方。マイクに関しては倒すと自動的にミュートが解除される。収納して所定の位置にマイクが来るとミュートされる。ボタンは、下側にあるのが電源ボタンで、上側にあるのがミュートボタンである。ただし、Linuxのデフォルトのドライバではミュートボタンが無効だった。まぁこれは正直問題にならないが。
 左側のダイヤルは音量調節ダイヤルで、下部のボタンはモード切替ボタンである。モードは、Noise Cancelling(アクティブノイズキャンセリング)、Normal、Transparency(外音取り込み)の3種類で、モード切替ボタンを押すごとにモードが一つ切り替わる。
 多機能なため、こうなるのは仕方がないことだが、操作系統が散っているのでわかりにくい。どこにどの機能があるのか覚えるのに2日くらいかかった。
 全体としては素晴らしいヘッドセット。今のところ悪いところが全く見当たらないので、今後もしばらくはこのヘッドセットを使っていくだろう。
 SC60もメイン機以外でヘッドセットが必要な場合にしばしば出番がある。
 

まとめ

 以上のような変遷を経て、装着感の追求の結果、最終的には無線のオフィス向けヘッドセットにたどり着いた。ノイズキャンセリング機能も獲得し、プログラミングがはかどりますね。

 その他のオフィス向けオンイヤーとして話題に上がりがちなのは、JabraとかMicrosoftの製品。これらも、機会があったら試してみたいですね。まぁ買い替えのモチベが現状皆無なので、なかなか無いと思いますが。

2 件のコメント:

なすし さんのコメント...

Sony様がゲーミング用ヘッドセットを発売しましたわ。お値段35,000円。安い。音質、ノイキャン、パッドの装着性良好、外音取り込み機能良好、マイク音質カスだそうですわ。
圧倒的Ankerの時代到来。日本沈没ですわね。

HoriK さんのコメント...

そう言いますが、Sonyはもう、いうほど日本メーカーっていうイメージでない気がするんですよね。僕だけでしょうか

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