暗闇の歩き方を覚える

 知性とは何か、というトピックに明確な答えは存在しないが、個人的には不確定要素が大量に存在する中でいかに冷静さを保てるか、というのが重要な要素の一つだと思っている。不明なことが多く自分が状況が把握できない状況というのは往々にして非常に不快なものである。そういう状況の中で我々はついついパニックの陥ったり、あるいは自暴自棄(その問題について考えることをやめる意)になりがちである。高い知性を持っているというのは、こうした状況で何が確実にわかっていることなのかを把握するところからスタートして、徐々にわかることを探索して増やしていく根気強さを持っていることだと思う。暗闇の中で周囲の様子を手で触って徐々に明らかにしていく。スモールステップで、小さく素朴な事実から始めて、徐々に知っている範囲を拡大していく。なんというか、わからないことが大量にある状況の歩き方というか泳ぎ方を知っている、というのが高い知性を持っているということで、簡単には至れない境地にたどり着くための重要な能力なのではないかと思う。そういう意味では、知性というのは後天的な部分も大きいのかもしれない。
 全く知らない分野の情報を徹底的に調べていくことは、これをする良い訓練になると思う。暗闇のメタファーを何度も思い出して、空回る思考を制御して、冷静に一つ一つやっていく感覚を掴めるように訓練していきたい。

2 件のコメント:

なすし さんのコメント...

暗闇を歩くことはできるけど、その暗闇が全く知らない分野の情報になった瞬間動けなくなることありますね。
もとごとに行き詰まったら、暗闇での歩きを思い出すのいいですね。

HoriK さんのコメント...

今わかっている事実は何か、を考えて、そこからスモールステップで広げていくことが大事

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